旦那との離婚を視野に入れている妻でも、「なかなか別れられないのはお金がないから」と悩んでいるから、という方が多いのです。
生活の心配、老後の心配、子供の教育や養育の心配で別れたいけれど別れられないと離婚に躊躇しています。
お金がない心配をどう切り抜けていくのか、離婚後の生活を安定させるためには離婚前の今がとても大事です。
こちらの内容を参考にしていただければ、別れたい時に思い切って離婚の選択をすることが出来ます。
目次
まずは、安定した職につくことから
大きな財産や資産をお持ちの女性ならば、離婚をすることは何も怖くありません。
お金があれば、一通りのことは賄えますし、心の平穏を保つこともできます。
しかし、そうではないのならば、まずは安定した職につくことから始めましょう。
今でも手に職があり、それなりに稼ぎのある女性は金銭的な問題はクリアできます。
しかし、専業主婦やパート勤めの方は心配で堪らないと感じている方は少なくありません。
それならば、正社員などの安定した職につくことから始めると、毎月決まった金額を稼ぐというだけで安心に繋がります。
離婚をすることを目標にすると、離婚届けに判を押すことを焦らずに、自身の地盤固めをしてから先のことをじっくりと考えられるようにな変わっていくのです。
離婚してから「お金ない…生活できない…」では困るどころの話しではありません。
離婚するためのお金を貯めよう
自分のお給料として稼いだお金は離婚をするためのお金として貯金をしていきます。
夫との話し合いで、あなたに都合よく離婚をできるとは限りません。
別れたいというあなたの意思を尊重してくれない場合、子供の親権で揉めること、夫婦の共有の財産の分け方でトラブルになることも予想されます。
その場合には、弁護士さんにお願いをすることもあるでしょう。
法律に詳しく、自分の味方になってくれる弁護士さんは心強い存在ですが、手付金や報酬などやはり費用がかかることも。
弁護士さんに払う費用がなくて、泣く泣く悪い条件で離婚に応じないといけないとなると、不幸な人生の始まりです。
また、離婚をうまくするために別居を検討している妻たちもいます。
引っ越し費用、新しく買い揃える家電や家具など、案外大きな金額になりますので、離婚をするためのお金を貯めてから「別れたい」意思を告げることをおすすめです。
離婚で得られるお金はどのくらい?
離婚で出て行くお金もあれば入ってくるお金もあるのです。
「あて」にするわけではありませんが、もらえるものはもらうというスタンスでなければ、これから夫と別れて一人で、もしくは子供との生活を送るのは困窮を極めることにもなります。
もらえる権利のあるものはしっかりと把握しておくと、別れたいという話し合いの際には、知識を持って、そして安心して離婚に辿り着くことができます。
「財産分与」「慰謝料」「養育費」「年金分割」がその主なものです。
夫婦として生活していく上で財産になったものや預貯金などは基本的には半分ずつわけることになります。
慰謝料は、女性全ての方がもらえるのではありません。
離婚の原因を作った人が、精神的な苦痛を与えたということで慰謝料が発生することがあります。
法律で定められた離婚事由に当てはまれば、請求することも可能です。
民法770条1項は以下のように定めています。
民法770条1項
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
①配偶者に不貞な行為があったとき。
②配偶者から悪意で遺棄されたとき。
③配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
④配偶者の強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
また子供がいて、あなたが引き取り育てるのならば、夫は子供の父親として養育費を支払われますので、面会権の交渉の際にもしっかりと話し合いましょう。
別居をしても生活費、もらえますよ
上記でもお話ししましたが、夫と別れたい妻は離婚をする為に別居を検討することもあるでしょう。
離れてゆっくりと考えたい、その間にしっかりと離婚への準備を整えたい、中には「もう一緒の空気を吸うのも嫌だ!」なんて理由で別居したいなと思うのです。
しかし、別居をしている間のお金の問題に直面している女性も多いはず。
ここで朗報、実は夫婦は別居している間も生活費の要求をすることが出来るのです。
これを「婚姻費用分担請求」と言います。
法律では、夫婦は互いに生活を支える義務があるのです。
特に職についていない専業主婦の方でも、生活が安定するまでは夫から生活費を受け取ることが出来ますので、別居に対する不安は少しは解消されます。
ただ、これは婚姻費用分担請求の調停を起こす必要がありますので、別居したらすぐい行動に移してくださいね。
親からの援助を受ける
親からの援助を受けられる人はこの時ばかりは甘えてみましょう。
「お金がないことで、結婚生活を送るのが苦痛で仕方ない、新しい人生を歩みたいけれどそれも無理」となるとあなたは精神的にも疲れ果ててしまいます。
別居費用や弁護士費用など、親に相談して建て替えてもらう、援助をしてもらえるようにお願いしてみましょう。
また、親からの援助はお金だけではありません。
子供がいて働けない、という場合には保育園が見つかるまでは預けさせてもらう、別居をする家が見つかるまで実家に帰らせてもらうなど、お願いを引き受けてもらうことが出来ないか、探してください。
きちんと、これからの計画を持って話しが出来れば、あなたは娘なのですから、出来るだけのことはしてあげたいと思うのが親心です。
ただ、親とはいえ、それぞれの暮らしもありますので、無理強いは出来ません。
生活スタイルの違い、住む地域の遠さ、または離婚をすることへの反発なども予想されますので、期待はし過ぎないように心構えをしっかりと持ってください。
シングルマザーなら助成金を活用する
やはりお金がないと別れたいのに別れられないと感じているのは、シングルマザーになる不安からだという声もよく聞かれます。
しかし、シングルマザーは税金の減免や助成金・助成金の制度があることを知りましょう。
所得税や住民税、年金や国民健康保険などは、女性の収入だけでは支払いが困難であると認められると減免、または全額免除という処置をとってもらえます。
また、児童手当はいまでも受け取っておられる方も多くいらっしゃるでしょうが、そこにシングルマザーになると、昔で言う母子手当、今は「児童扶養手当」が収入によって支給される仕組み。
満額で42330円(2018年5月現在)の支給はありがたく感じます。
その他にも「母子家庭等の住宅手当」「ひとり親家族等医療費女性制度」などもどんどん活用することで、お金がないという不安も吹き飛んでいきます。
子供を一人で育てるのは、両親揃っていてもお金に不安を募らせることもあるくらいですが、これからは収入による大学の授業料無料化なども検討されていたり、安心して子育てできる環境が整っていますので、お金の心配をそれほどしなくても済むように知識を植え付けましょう。
お金の問題をクリアにして離婚に突き進めます
夫と別れたいと心の底から願っている女性、お金がないという不安に苛まれ、人生にとって大事な一歩を踏み出せないという方が大勢いらっしゃいます。
しかし、そこであなたが行動をどう移していくのか、知識をどのくらい身につけられるのかによって、安心して「別れたい」願望を満たすことが出来ますからね。
あなたの人生、子供の人生を守るためにも、お金がないことをクリアにしていきましょう。