夫婦関係が悪化し、協議ではどうしようもなくなった場合に行うのが離婚調停です。
当事者同士と調停委員との間での話し合いとなりますが、そこには陳述書という離婚を左右する書類が存在します。
自分で作成したり、法律に詳しい弁護士さんに作成を依頼したりと、あなたの想いを書類にしたため、裁判所に提出をします。
調停になったけれど、それでも離婚したくない気持ちが強い場合には、離婚回避のための陳述書の書き方がありますので、こちらでは詳しくご紹介しますので是非参考にしてください。
目次
陳述書が必要な理由
一般的に、裁判所で行われる離婚調停には双方に対して「陳述書を出してください」と言われることが多いのです。
考えや思いなどを文章に書き残すには大きな意味があります。
自分の口から発せられる言葉をうまく表現できる人はそれほど多くはありません。
そして、その言葉を一言一句聞き逃すことなく、真意も含めて取り入れることも困難です。
しかも、あなた方夫婦と調停委員は知り合いでもなければ、普段から親交があるわけではありません。
きちんと、書面に綺麗に分かりやすくまとめることで、相手に伝えやすく、そして相手も理解を深めることが出来ます。
陳述書をまとめながら、自分の頭の中を整理することが出来ますし、旦那が提出した陳述書から本心を知ることも可能という必要なものなのです。
離婚したくない時の陳述書の書き方
離婚したくない正直な想い
絶対に離婚をしたくない、その気持ちを陳述書に書き表しましょう。
夫婦で問題が起こったとしても、それでも愛情を持っていることや愛し合って結婚した責任を果たしたいこと、子供のこと、将来のこと、生活のことなど様々な視点から「離婚したくない」とあなたは思っているはずです。
そこで、別居をしているかもしれません。
しかしその別居は離婚のためのものではなく、夫婦関係を修復するためのものであり、冷却期間として理解していたことなども陳述書に書けます。
いかに、あなたが夫婦や家族を大事にしていきたいのかを正直に、そして分かりやすく書くことが大事なのです。
あなただけの気持ちではなく、子供や両親の思いを書く人もいます。
調停委員にしっかりと伝わるように、自分で作成が難しいという時には、費用はかかりますが弁護士に相談してみることをおすすめします。
法律のスペシャリストですから、あなたの思いを汲んでくれるはずです。
どうして離婚したくないのか
離婚したくない気持ちを書くだけでは、状況によってはあなただけの意思として「わがまま」「自分勝手」と捉えられてしまうと困りますので、「どうして離婚したくないのか」についても詳しく書いていきます。
調停委員は中立な目線を心がけてはいますが、人であることには変わりませんので「先入観」や「思い込み」で判断されてしまうこともあり、あなたが望んだ離婚回避に向かわないこともあるのです。
あなたにとって旦那が必要な存在であること、家族にとって父親が必要であることなど、具体的に書くことで、あなたの家族像を調停委員は想像することが出来ます。
夫婦に訪れた大きな問題だとしても、それ以上に離婚したくない意思はどこから来ているのかを伝えられる文面にしましょう。
それは、離婚回避に向けて夫婦関係の修復に前向きなあなたの思いを伝えることにもなるのです。
離婚回避できる具体的な根拠
離婚調停の陳情書には、必ず離婚回避するための具体的な根拠を書き込みましょう。
夫婦関係を修復するための方法に、自分の想いも大事ですが相手の気持ちも汲み取る努力をすることや、相手の不満を受け止める心構えがあることなどです。
また、そのための方法も具体的ならなおいいでしょう。
離婚調停と言っても、必ず離婚に向かうというわけではありません。
調停委員が「この夫婦は離婚しなくても大丈夫」「するべきではない」と判断すれば、離婚届けが登場することはないのです。
一番いいのは、離婚をせずに夫婦問題を解決させ、二人の生活を取り戻すことでもありますので、あなたに改善に向けての前向きな気持ちがあると分かってもらいましょう。
そのためにも、やはり陳述書の作成は費用がかかっても弁護士に相談すると、うまく調停委員の心を動かすものになります。
離婚調停までいったときの復縁方法
調停委員を味方につける
離婚調停までいったとしても、まだ諦めるのは早いです。
調停委員の情に訴えることが出来れば、離婚を阻止することができます。
それはすなわり調停委員を味方につけるということ。
裁判などと同様に調停委員も中立の立場を保とうとはしますが、実際にはあなたの言い分に納得することが出来れば、あなたの味方になってくれます。
「離婚したい」という夫を諭す行動も見られ、一発逆転の復縁に持ち込めるのです。
たとえ別居している状況でも大丈夫、あなたが不倫をした側であったとしても情に訴えることは出来ます。
もし仮に、どうしても離婚を避けられなかったとしても慰謝料の請求をしっかりとできることにもなり、あなたにとって不利な展開にはならないのです。
人を裁くのは人であることを肝に銘じ、人の心を動かすためにどうするべきか、法律のプロに依頼をしてもいい時だとも思います。
相談をするだけでも、見えてくるものや離婚調停のうまい進め方を教えてくれますし、それ以外での夫への働きかけについてのアドバイスもいただけます。
高額の慰謝料を請求されることも防ぎたいところです。
一度離婚を受け入れるのも効果があることも
離婚調停で、夫との離婚を一度受け入れるという手で復縁を叶える女性も少なくありません。
実際に、離婚をすることをイメージした時やしてしまった後に旦那はあなたのありがたみは必要性を見つけ出し、夫の方から歩み寄ることもあるのです。
「離婚をしてしまうと復縁は難しいのでは?」と思われるかもしれませんが、一度は愛し合った二人、お互いの良い所を知っているからこそ夫婦として人生を歩む決断を下した経験を持ちます。
生活をする上で、大きな問題に負けてしまったとしても離れることで感じる部分が必ずあります。
家族を持っている時の幸せな気持ちは、今家族でいる時には身を持って感じないかもしれませんが、一人になった時には骨身に染みて復縁を要請してくるのです。
大好きになったところを思い出して、結婚した時の決意を思い出して、「もう一度やり直そう」というタイミングが必ずきますから、もし離婚になったとしてもそのタイミングを逃してはいけません。
恋人同士でも、復縁したい人には冷却期間が必要だと言われています。
離婚がその冷却期間にあたると考えれば、地道に彼の気持ちを取り戻そうという気分にもなれます。
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離婚調停になっても冷静な判断を
あなたが離婚を希望していないとすると、旦那からの離婚調停だと想像できます。
しかし、そうなったとしても慌ててはいけません。
陳述書によって離婚回避する方法はありますので、正しい書き方、有効な書き方を身につけていきましょう。
陳述書なんて難しい言い方ですが、夫側も提出するものですから、可能ならば相談している弁護士さんに依頼をして、万全な体制で臨んでください。
費用がかかったとしても、これからの夫婦生活のためですから慰謝料を請求したり払ったりするお金ではないことを考えるとスムーズに物事を捉えられますよ。