夫婦の危機を感じ、「どうにかしなければ離婚になっちゃう」とアタフタしていては間違った判断を下してしまうことがあります。
世の中の夫婦の中には、夫婦の問題から離婚回避した人と実際に離婚になってしまった人とがいます。
関係修復ができた違いはどこにあるのか、事例を交えながらご紹介しますので、あなたにあった方法をぜひ実践してください。
危機に陥った理由に合わせた事例ですから、結婚生活を守るためにも参考にしましょう。
健気な姿勢で浮気をやめさせた事例
旦那が浮気をしていたことで離婚危機に陥っている場合には、健気な姿勢でその浮気をやめさせ、夫婦関係の修復をはかった夫婦がいます。
旦那が浮気をしていることを知っていた女性は、責めることは一切しませんでした。
誰かに相談するわけでもなく、じっと耐えたのですが離婚回避するためにしたことはそれだけではありません。
旦那が浮気していることを知っている素振りを見せつつも、判断を夫に仰いだのです。
迷いの中、一時は家庭と不倫相手の元を行ったり来たりしていた旦那で、「妻はこのことを知っているし、離婚して浮気相手と一緒になろう」と思ったと言います。
そんな時に妻は一言だけ、夫に伝えました。
「あなたが家庭や子供を捨ててまで大事にしたいのなら、浮気でも何でもすればいいよ」
決めるのは男性という状況。
責めるわけでもなく、離婚を申し込むわけでもありません。
そこで夫が下した判断は「浮気相手とは今燃え上がっているだけ。本当に自分を必要としてくれているのは妻だ」ということ、それに気付いたのです。
今では、奥さんに頭が上がらない状況ですが、信頼回復につとめ、うまく復縁を果たしています。
別居提案で距離を取った事例
夫婦の価値観の相違、考え方の違いから離婚危機に陥った時の離婚回避の方法として事例を挙げるのは、別居をした夫婦の話しです。
喧嘩が増えると、一緒に生活をしていることも苦になることがあります。
顔を見れば何だかイライラしてしまい、不用意な言葉を投げつけてしまう、そんな自分にも相手にも感情を抑えられなくなってしまうのです。
結婚した夫婦は基本的には、生活を共にし同じ屋根の下で暮らすものです。
法律でも「同居、協力、扶助の義務が生じる」と言われています。
第752条
夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
しかし、ある夫婦は、関係が悪化したことによって別居を選択したのです。
これは、結果的には幸運を招きました。
一度、離れて暮らすことによって冷静な考え方、配偶者への本当の想いを見つめ直すきっかけになりました。
離婚回避が成功した夫婦は、夫は離れて暮らす妻に対して十分な生活費を入れ、別居でも子供の育児には参加し、妻は気持ちが落ち着いたことで旦那に思いやりの心で接することが出来たのです。
夫婦関係の修復には、このように時間をかけなえればならないくらいに、深い溝が存在することがあります。
長い人生をこれからも共に歩んでいくつもりが少しでもあるのならば、「少しだけ遠回りをしてもいいのだろう」と成功した女性は言います。
自分の非を受け入れた事例
離婚を前提とした環境になった時には、どうしても相手を責める気持ちが湧き出てしまいます。
復縁をするとしても「パートナーが変わってくれないと」「自分の言っていることが正しいから相手が変わるべきだ」と考えてしまいがちです。
きっと、あなたの味方になってくれる人に相談を持ち掛けても同じ答えが返ってくるでしょう。
その理由は、やはりあなた側の意見しか聞いていないことやあなたに「幸せを感じて欲しい」というものからなのです。
弁護士に相談しても同じです、基本的には相談者の味方ですから。
離婚回避し、結婚生活の維持を果たした夫婦はこのような考え方を思い切って捨て「まずは自分が変わろう」という意識を持つ方法を取り入れます。
女性が変わった姿を見て、夫も感化され「そこまでしてくれるのだから自分もしっかりと考えて、対応しよう」という気分にもなりやすいのです。
頑固の塊のような対応は、相手を余計に頑なにしてしまいます。
柔軟な考え方を取り入れられるようにしてもらうためには、まずは自分から変化を求めていかなければなりません。
感情的にことを進めた事例
ここからは、離婚回避に失敗し夫婦関係を悪化させた事例です。
上手くいかないことには、感情的になってしまいます。
相手が配偶者など身近な存在ならばなおのこと。
「この人は私のことを理解してくれている」「受け入れられて当然だ」という意識が距離が近すぎることで抱きがちです。
夫婦でも他人ですから、冷静に考えれば価値観が全く同じであり相手の全てを受け入れることがどれだけ困難なものか分かるはず。
しかし、うまく気持ちが伝わらない、理解してもらえない、状況を変えられないことに苛立ち、感情的に接してしまうと夫婦関係の悪化は止められません。
復縁を目指す時には、冷静に客観的な視野も必要なのですが、感情的になるあまりに「思っていないこと」「相手が嫌がる言葉や態度」を発してしまい、後悔している夫婦がいます。
離婚をする際に弁護士を介入させるのも、これ以上関係や話しがこじれないようにするためという理由もあります。
最悪のケースでは、感情的になり、ものを壊して相手を怖がらせたり、暴力を振るったりと散々な最後を迎えるケースもあります。
「夫婦関係を修復する気があるのか?」と疑いたくもなる行動を引き起こしてしまいますので、離婚したくないあなたは必ず理性を掴んでおきましょう。
求めすぎた事例
「~してくれたら夫婦で居続ける」「~するなら離婚!」といった、相手に求めすぎるのも関係を悪化させる要因です。
これでは、「俺が悪いのかよ!」と旦那に思わせてしまい、夫婦関係の悪化は夫の精とも受け取れてしまいます。
セックスレスで悩んでいた妻は、旦那を誘う工夫をしたり、子供を両親に預けたり二人だけの夜を作ったけれど、効果はなし。
愛してもらえない時間だけが過ぎ、ついに「セックスしてくれないならもう離婚!」と啖呵を切ったのです。
すると旦那は「そうか、わかった。ごめんね」と次の日には離婚届けを持ってこられて、後に引けない状況になりました。
旦那もセックスレスには悩んでいたそうです。
加齢のせいなのか、日頃の疲労なストレスのせいなのか「どうしてもそんな気分にはなれなくて妻には申し訳なく思っている」という気持ちを持っていました。
だからこそ、妻を悲しませたことへの責任として記入済の離婚届けを出すしかなかったという悲劇。
相手にばかり求めるようでは、相手はいつか気持ち的にも潰れてしまうでしょう。
夫婦が手に手を取り合って、前に進んでいかなければ離婚回避には繋がらない悲しい事例です。
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自分に課せられた試練だと受け止めて
離婚となると、弁護士をはさんで理屈だけの話し合い、子供を巻き込んでドロドロの結末とあまりいい状況にはなりません。
夫婦仲が悪くなった時に、いかにお互いが自分に課せられた試練だと受け止められるかどうかに離婚回避はかかっていると言えます。
感情を持つ人間同士、夫婦という近い存在だからこそ難しいところはありますが、冷静に相手への思いやりを忘れないことが、これからの家族の行く末にかかっています。
他人同士が結婚し、何十年と生活を共にしていれば幾度となく試練は訪れるもの。
その現実を受け入れられる強い心を引き寄せましょう。